近著コーナー

 下記2著やその他の論文等を総括して、国債や財政についてのこれまでの成果物の総集編、決定版ともいうべきものを、平成29年10月に金融ファクシミリ新聞から装いも新たに、『国債が映す日本経済史』と題して電子書籍として刊行しました。アマゾン(kindle版)と楽天(kobo版)から販売していますが、アマゾンのページはこのリンクで開けます。


 以下は紙の2著です

 『日本財政を斬るー国債マイナス金利に惑わされるなー

 

 本ページ下部に掲載の前著が、歴史の流れを追った記述だったのに対し、本著は、例えば戦争記憶の風化など社会的潮流変化による財政規律喪失、ニクソンショック以来の円高恐怖症とわが国の社会的政治的力学が財政悪化をもたらした過程、大量の国債の円滑消化のための努力と工夫の奏功が国債膨張の歯止めを失わせた皮肉、といった切り口毎に再編し、政治的指導者など主要当事者の言動や、歴史的出来事を事実と生の資料に基づいて検証するもの
 著者自身の実体験談や隠れたエピソードを織り込むとともに、「日本の財政はいわれている程悪くない」とか、「日本の国債はアルゼンチンやギリシャと異なり国内貯蓄で賄われているから心配ない」、「借金はいずれインフレで帳消しだから気にするな」とか、甚だしくは「いざとなれば日銀がお札を刷って賄えば良い」などの、巷に流布する無責任な楽観論に計数の裏付けも込めて反論している
 その上で目先のマイナス金利に惑わされることなく、正攻法でプラーマリー・バランス赤字の一刻も早い解消を実現すべしとの、今後の進むべき道を提言し、国民の理解を訴えている積りである

 次に頂いた書評等を紹介します、先ずはじめは9月4日の日経新聞朝刊の21面読書欄に載ったものです

 

続いて9月1日発行の雑誌『貿易と関税』の冨沢宏氏と月刊『国際金融』10月号掲載のお茶の水大学客員教授木下智博氏の書評です

   

 

 次は財務省理財局国債担当審議官市川健太氏によるファイナンス10月号での書評です
現在の国債管理政策遂行の総責任者の筆になるものだけに重みがあり、感謝しています

   

 その次は我が国国債問題の最高権威の一人であるみずほ総研チーフエコノミスト高田創氏による、証券アナリストジャーナル2017年4月号掲載の3ページにわたる書評で、大変光栄なことです

   
  

 次は11月1日号のエコノミスト誌の田代秀敏氏(左)と10月23日神奈川新聞有吉敏氏(右)による書評で、これも有難いです

   

 本書を読んだ読売新聞の記者からの取材に応じた内容の一部が、同紙の連載「インサイド財務省」第10部JGBA(2018年11月23日読売新聞朝刊11面)に組みこまれました

 

 上の読売新聞の連載が『インサイド財務省』という単行本で出版されたのに対し、金融財政事情から書評を依頼され、同誌「書架」に載せたのが下左です。また令和2年2月18日の朝日新聞朝刊に載った国債制度改正検討との記事に関し同誌「豆電球」でコメントしたのが下右です

   

 『国債膨張の戦後史 1947−2013 現場からの証言

 

 平成25年12月「国債膨張の戦後史」という本を金融財政事情研究会から出版しました(上の写真) 平成26年6月にはアマゾンのKindle版で発売されています、こちらは定価僅か千円です ご興味お有りの方はこちらからどうぞ
 国債には財政赤字ファイナンスという財政的側面と、信用力、流動性に優れた金融商品を市場に提供するという金融的側面があります 
 昭和50年度から大量に発行されることになった国債を円滑に消化するための様々な工夫・努力が、国内金融資本市場を発展させ、金融自由化を牽引しました。一方、こうした努力が成功したことが、かつて国債揺籃期に機能していた消化面の制約からの国債発行の歯止めを取り払い、結果的に財政節度を失わせる手助けをしたという皮肉な見方もできます
 そこで日本国債の来し方を辿ることで、それに投影されている我が国財政金融の歴史や世相の移り変わりを浮き彫りにしたいという長年温めてきたコンセプトを結実したものです
 財政面での加速度的国債依存、金融機関資金運用面での国債依存、このふたつの「国債依存」が、いつから、どうやって不感症的になるまで進展したのか、長年自ら渦中にあった国債の戦後史を生き生きと綴り、今後の我が国経済のヒントも探ります
 今では知る人も少ない示唆に富むエピソードや貴重な生資料も収録し、コンパクトな年表や詳細な参考文献等のリストも載せています 読んで頂ければ面白いと思います
 出版早々から、いくつかの新聞雑誌に好意的な書評を載せて頂きました 有難いことだと感謝しています 以下、代表的な数篇を掲載順に並べます

 真っ先に出たのは11月29日の神奈川新聞1面のコラム「照明灯」です

 

 続いて「月刊資本市場」12月号掲載の(公財)資本市場研究会の篠沢恭助理事長と「ファイナンス」12月号掲載の柏木茂雄慶応大学教授による書評を並べます

   

 年明け後、「貿易と関税」掲載の丸山純一元金融庁総括審議官の書評と、時事通信の金融財政ビジネス版に載った中村恒夫同社元解説委員による暖かい書評が続きました

   

  さらに何よりも激励され、光栄に感じているのは、現在の我が国で国債問題の権威の双璧ともいうべき、中央大学の冨田俊基教授の「一人一冊」(金融財政事情)とみずほ総合研究所の高田創チーフエコノミストから頂いた書評です 証券アナリストジャーナル3月号掲載の高田氏のは3ページにわたるものです

   
   

 このほかアマゾンのページでのカストマー・レビューや、お手紙やメールによる激励も多数頂きました この場を借りて厚く御礼申し上げます

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